訪問看護師が直面する「トイレ問題」対処法

訪問看護師として働く日々の中で、様々な利用者宅を訪れるため、トイレの問題は避けて通れません。しかし、訪問看護師が利用者宅のトイレを利用することは基本的に避けるべきとされています。今回は、その理由と実際にどう対処しているのか、実体験を交えてご紹介します。

なぜ利用者宅のトイレを借りないのか？

訪問看護の基本方針として、利用者宅でトイレを借りることは避けるべきです。主な理由は以下の通りです。

感染予防：訪問看護師は多くの家庭を訪れるため、感染症の拡大を防ぐためにもトイレの利用を控えます。
プライバシー保護：利用者の自宅でのトイレ利用は、プライバシーの侵害や不快感を与える可能性があります。
経済的負担：水道代やトイレットペーパーの使用など、利用者に追加の経済的負担をかけることがあります。

これらの理由から、訪問看護師は利用者宅のトイレを利用しないよう心掛けています。ただし、ケアの前後には衛生面の配慮として、洗面台などで手を洗わせてもらうことはあります。

訪問看護師のトイレ対処法

訪問看護師は、訪問前に自宅や事業所でトイレを済ませておくことが基本です。しかし、長時間の訪問や移動が続く場合、次のような場所でトイレを利用します。

公共施設や商業施設

コンビニエンスストア：多くのコンビニにはトイレが設置されており、いつでも利用できます。
ドラッグストア：トイレがある店舗が多く、立ち寄りやすい場所です。
公共施設：市役所や図書館など、公共のトイレは清潔で安心して利用できます。

これらの場所を事前に訪問ルート上でチェックしておくと安心です。

緊急時の対処法

どうしても避けられない緊急時には、利用者やその家族に事情を説明してトイレを借りることがあります。この場合、以下のポイントに注意します。

状況説明：正直に緊急性を伝えます。
使用後の清潔保持：使用後は清潔に保ち、可能であれば携帯用の除菌クリーナーで拭きます。
感謝の意を示す：利用後は感謝の気持ちを伝え、トイレットペーパーを使い切った場合などは適切な対応をします。

予防策としてのルーティン

訪問看護師は、日々の業務においてトイレ問題を予防するためにルーティンを持つことが重要です。

訪問前の準備

訪問前には、必ずトイレを済ませ、必要であれば水分補給を控えるなどの対策を取ります。また、移動中に立ち寄れるトイレの場所を把握しておくことも大切です。

携帯用アイテムの活用

携帯用の除菌クリーナーやトイレットペーパーを持ち歩くことで、万が一の時に備えます。これにより、借りたトイレを清潔に保つことができます。

プロフェッショナルとしての心得

訪問看護師が利用者宅のトイレを利用しないことは、プロフェッショナルとしてのマナーであり、信頼性を保つためにも重要です。この振る舞いが、地域での看護師の印象を高め、結果的に利用者獲得にも繋がるかもしれません。常に利用者の立場に立ち、快適で安心できる看護サービスを提供することが、訪問看護師としての使命です。

参考リンク：訪問看護師が直面するトイレ問題